実験治療が開始されてから咲人(山下智久)の状態は怖いくらい改善されていますね。
いろいろなことをスポンジが水を吸うごとくどんどん吸収して日々進化?してしまっている感じです。
知識だけはわずかな期間で人並み以上になった咲人(山下智久)ですが、なにか欠けているものがあると思いませんか?
せっかく会いに行った母親の窓花(草刈民代)に、想像と違って歓迎されないで帰ってきました。利口になった咲人(山下智久)には相当なショックだったんでしょう。
母親なんですから賢くなった自分が行けば、きっと喜んで抱きしめてくれると思ったのでしょう。彼はそのために手術を受けたといってもよいくらいだと思います。
その後の様子というと頭の良い人は、理性で感情を押さえると覚えたのでしょうか?
平静を装っていましたね。
梨央(谷村美月)にも、病気のことを知らないこともあってか冷たい態度で話していました。
すっかり変わってしまった咲人(山下智久)は、理屈っぽくなって行き過ぎた合理主義を振りかざす嫌われる人間になってしまったみたいです。
知識はどんどん吸収できた結果、やさしく純粋である事はおろかな事と思うようになったのでしょうか。
仕事も友達がいるから続けたいといいながら、自ら喧嘩を売るような態度を取って孤立していきます。
自分も一番の友達と思っていた隆一(窪田正孝)や檜山(工藤阿須加)とも仲たがいしてしまいす。
咲人(山下智久)は、治療前の時の関係を思いその状態を想定して、接するのですが今度は自分が以前のような何も考えず無垢でただ笑っていた咲人(山下智久)ではないのですから、関係が崩れてしまうのは当然です。
彼らしくないと周りも感じるし、咲人(山下智久)は周りの程度が低く見えてしまうのでしょう。
一番困るのは、知識は身についても、人間関係を円滑にして上手に世間をわたる術を知らないという事です。
まるで勉強だけ出来る頭でっかちの子供かロボットになっていますよね。
人の感情を悟る事や言い方というのは、知識では覚える事ができないものです。
経験を積み重ねて学習する事は、急に賢くなった咲人(山下智久)には理解は難しいかもしれません。
ALGの投与で、知力は身についても、なんかかわいそうで哀れに思えてきてしまうのは私だけではないはずです。
そのことに本人は気づいていないのでしょうね。
学会の発表の場で、梨央(谷村美月)の病気を治したいがために選んだ実験台が咲人(山下智久)と知らされた梨央(谷村美月)はどんな気持ちだったのでしょう。
どんどん変わっていく咲人(山下智久)に梨央(谷村美月)も遥香(栗山千明)も同僚の柳川隆一(窪田正孝)や檜山(工藤阿須加)、社長の竹部(萩原聖人)はどう感じているのでしょうか?
賢くなる事は咲人(山下智久)の願いではあったのですが、その代償はあまりにも大きいものになる予感がします。
原作を読んでいないので結末はわかりませんが、これからどうなるのかがとても気になるドラマです。
次回の金曜ドラマ『アルジャーノンに花束を』も見逃せません!